リアルタイム組込仮想化
Wind River Hypervisorは、ディターミニスティック(決定論的:応答性に対する時間保証)、イベント駆動で、小さく、拡張性に富んでいます。デバイスの直接アクセスを提供し、プロセッサであり、アーキテクチャであり、OSには依存しません。タイプ1のハイパーバイザで、ハードウェア上で直接実行でき、メモリのフットプリントはわずかです。Wind River Hypervisorは、リアルタイムで安全なシステムを考慮するという要望に対応して、特別に開発されました。
- Wind River LinuxおよびVxWorksのゲストと統合し、サードパーティの未修正オペレーティングシステムと実際の実行形式プログラムもサポート
- Wind River Workbenchがサポートする統合されたデバッグ環境やビルド環境を表す
- インテルやPowerPC上で仮想化ハードウェア補助機能を活用
- インテル、フリースケールQorIQ、ARM Cortexのプロセッサなど、最も幅広くハードウェアをサポート
Wind River Hypervisor
Wind River Hypervisor: 小さく、拡張性の高い、タイプ1の組込仮想化
Wind River Hypervisorは、組込デバイス開発に新たなレベルの柔軟性をもたらす組込ハイパーバイザです。ハードウェア統合によって、コスト削減のための新たな可能性が開かれます。開発者は単一デバイス上で複数のオペレーティングシステムを利用できるため、デバイスの機能を拡大・拡張することが可能です。信頼性の向上とリスクの軽減によって、マルチコアプロセッサの採用が促進されます。次世代組込デバイスの設計に必要なソフトウェアコンフィギュレーションに、新たな選択肢が加わります。
ウインドリバーのマルチコアソフトウェアソリューションの重要な部分であるWind River Hypervisorは、コアのリアルタイム価値に注目します。
- 高いパフォーマンス
- スモールフットプリント
- リアルタイム、ディターミニスティック
- 低い遅延度
- 高い信頼性
- 32ビットおよび64ビットのゲストオペレーティングシステムのサポート
- 複数のデバイスアクセスモデル - 直接(パススルー)アクセスモデル、仮想化アクセスモデル
Wind River Hypervisorは、Wind River VxWorksおよびWind River Linux向けに最適化され、また、これらと統合され、さらに準仮想化と未修正ゲストオペレーティングシステムや、インテル、ARM、Powerなど幅広いプロセッサアーキテクチャをサポートします。
高度に差別化された組込デバイスを作成している開発者に対して、Wind River Hypervisorは魅力的な新しい機能を提供します。より多くの機能をより小さなフォームファクタに盛り込み、拡張性も信頼性も高めたマルチコアシステムを構築し、確信をもって統合できるようになりました。これらをすべて、統一された開発環境、単一ベンダーソリューションにより効率よく行うことができます。
組込仮想化の利点
統合:複数のプロセッサを必要とするシステムは、ハードウェアコストと電力消費の点で費用がかかり非効率的です。Wind River Hypervisorを使用すれば、既存のシステムをシングルコアまたはマルチコアのソリューションに統合できるため、より小さなフォームファクタにより多くの機能を搭載でき、効率を上げ、所要電力を下げながらコンポネントコストの削減が可能になります。
詳細については、「組込仮想化ソリューション」ページの「統合」を参照してください。
革新と差別化:開発のオペレーティングシステムは1つという制約がある場合、高度に差別化されたデバイスの開発は困難でしょう。Wind River Hypervisorを利用すれば、複数のオペレーティングシステムを同一デバイス上に共存させて協力させることが可能になるため、開発者は既存のソフトウェア資産を活用しながら、新規のオペレーティングシステムや新バージョンのOSを導入できます。
マルチコアの効率的な採用:マルチコアプロセッサでは、パフォーマンスの向上と電力消費の低減が可能です。しかし、シングルプロセッサ用に開発されたソフトウェアをマルチコアプロセッサで実行するために改造することは、かなり難易度の高い課題です。AMPコンフィギュレーションを実現できるWind River Hypervisorを使用すれば、システムをより簡単に構成でき、コア間の保護の強化によって複雑さが軽減され、拡張性と信頼性のより高いソリューションが得られます。
性能:シリコンベンダーが提供しているコア数の多いマルチコアプロセッサは、最高の性能を引き出すために必要な最適なアプローチを提供します。組込仮想化により、デバイス機器メーカーは、ソリューションを1つ設計すれば、処理ニーズに従ってそのソリューションをコア数の少ないCPUからコア数の多いCPUへと簡単に拡張できます。マルチコアプロセッサの性能と消費電力の対比は、デバイス開発者にとっては魅力的な選択肢です。マルチコアと消費電力管理テクノロジによって、性能を劇的に向上させながら、携帯機器の電池の寿命が大幅に改善されました。
詳細については、「組込仮想化ソリューション」ページの「性能」を参照してください。
分離/安全かつ確実なパーティショニング:セーフティクリティカルなシステムでは、システムの安全性が認証されたコンポネントと認証されていないコンポネントは、通常は、物理的に分離する必要があります。そのためには一般に、複数の独立したシステムを用意して、分離を実現する必要があります。組込仮想化により、システム設計者は、認証可能な組込ハイパーバイザを利用して1つの認証済みハードウェアプラットフォーム上で操作しながら、安全性が認証されたコンポネントとアプリケーションを、安全性認証を必要としないコンポネントから独立させることができます。
詳細については、「組込仮想化ソリューション」ページの「分離とセキュリティ」を参照してください。
移行:組込仮想化とマルチコアCPUは、シングルコアアプリケーションをマルチコアCPUに移植する際の工数は不要で、既存のアプリケーションの蓄積を新しいプラットフォームへと移植する機会を提供します。ベンダーは、既存の、実績あるコードをそのまま再利用しながら、新しいCPUやハードウェアを採用できます。同じアプリケーションイメージを異なる世代のハードウェアや異なる製品ラインで使用できます。AMPコンフィギュレーションを実現できるWind River Hypervisorを使用すれば、システムをより簡単に構成でき、コア間の保護の強化によって複雑さが軽減され、拡張性と信頼性のより高いソリューションが得られます。
詳細については、「組込仮想化ソリューション」ページの「移行」を参照してください。
Wind River Hypervisorの特長
Wind River Hypervisorのコンフィギュレーションと仮想デバイス
プロセッサ:IntelおよびPowerのアーキテクチャに基づいてシングルコア、デュアルコア、マルチコアのプロセッサをサポート(それ以外のプロセッサも利用可能)。
オペレーティングシステム:VxWorksとWind River Linuxと統合。他の準仮想化および未修正オペレーティングシステムおよび実行ファイルもサポート(Microsoft Windows 7を含む)。
ハードウェアサポート:Core、インテルXeon、インテルAtom、Power.Org e500およびe500mc、ARMなど、ハードウェアアーキテクチャとリファレンスボードを幅広くサポート。詳細については、「Wind River Hypervisor 製品概要 」を参照。
仮想ボードインタフェース:オペレーティングシステム、またはオペレーティングシステムを必要としないアプリケーションを移植するためのアプリケーションプログラミングインタフェース(API)を提供。
保護:仮想ボードに割り当てるデバイスを有効化、仮想ボード間でデバイス、メモリを保護する機能を提供。
コンフィギュレーション:使いやすいGUIベースのシステムコンフィギュレーションを使用。コンフィギュレーションの変更には、ゲストオペレーティングシステムやゲストアプリケーションの再ビルドは不要。
ビルド:Wind River WorkbenchからマルチOSシステム全体をビルドするためのシステムプロジェクトを提供。
デバッグと開発:ボードサポートパッケージ(BSP)設計からマルチゲストOSアプリケーションのシンボリックデバッグまで、包括的な仮想化組込プラットフォームと(Wind River Workbenchとが)統合されたデバッグと開発を提供。1つの物理イーサネット接続経由での複数の仮想ボードのデバッグ機能と、VxWorksおよびWind River Linuxアプリケーションのエージェントベースのデバッグを提供。さらに、Workbenchから多重化仮想シリアルポートを提供し、同期すべきテストOSシリアルポート出力の統合を有効化。
コアスケジューリング:優先順位をベースにしたコアごとのスケジューラを提供。パーティションスケジューラとカスタムスケジューラをサポート可能。
通信とネットワーキング:内部Ethernetスイッチを提供。必要に応じて、複数の内部Ethernetネットワークをサポート。これらのネットワークは相互に独立、または、個々に外部ネットワークに接続することが可能。また、標準レイヤ2プロトコルをサポート。マルチコア/マルチOSの内部プロセス通信(MIPC)、コアや仮想ボード間の高速通信用メッセージ受渡しプロトコルを提供。オペレーティングシステム間の高速、効率的(「ゼロコピー」)通信手段として、ソケットライクなAPIと共有メモリを使用。
仮想デバイス:シリアルポートやネットワークカードなど、さまざまなレベルでのデバイス仮想化を伴うデバイスへの仮想化されたアクセスを、ニーズにあわせて提供(直接、共有、仮想化、エミュレーション)。
仮想ボード管理:実行中にゲストオペレーティングシステムの始動、停止、リロード/再始動、作成/削除が可能。
オンチップ・デバッギング:Wind Riverオンチップ・デバッギングを使用して、単独ゲストまたはシステム全体をデバッグ。
Wind River Hypervisorの技術詳細
アーキテクチャサポート
- インテルアーキテクチャ:Atom、Core i3/i5/i7、Xeon
- PowerPC:e500-、e500mcベースのCPU
- ARM Cortex-A9 MPCore
- その他のアーキテクチャは現在進行中(要請に応じてリストを提供)
オペレーティングシステムサポート
- VxWorks
- Wind River Linux
- kernel.orgカーネル
- Microsoft Windows XPおよびWindows 7
- その他32ビットの未修正オペレーティングシステム
- その他準仮想化OSについては現在進行中(要請に応じてリストを提供)
ゲストオペレーティングシステムおよびツールと統合した仮想化プラットフォーム
Wind River Hypervisorは、ゲストオペレーティングシステムや開発ツールと統合された包括的な組込仮想化プラットフォームです。

Wind River Hypervisorは、あらゆる市場分野にとって価値があり、適用可能です。また、縦のつながりをもたらす以下のウインドリバーの製品群のなかでも重要な要素です。
- オペレーティングシステム
- デバッグおよび開発用ツール
- ランタイムテクノロジ
- トレーニングとプロフェッショナルサービス


